詩投稿欄

  • 第32期~35期(2024.1~2024.12)選者紹介

    うるし山千尋(うるしやま・ちひろ)

    1976年鹿児島県生まれ。現在、鹿児島県鹿屋市在住。
    詩集に『猫を拾えば』(ジャプラン)、『時間になりたい』(ジャプラン)、『ライトゲージ』(七月堂・第72H氏賞)。南日本文学賞(2007年度、2020年度)。趣味は熱帯魚と遊ぶこと。

    抱負 

    とりあえず書き始めないと何も生まれません。あなたが詩を書き、投稿してくれないかぎり、私はあなたのことを知りません。私があなたのことを知る知らないはどうでもいいことですが、送られてきたものは誰よりも真面目に読もうと決めています。あなたが一番真面目に書いた詩と一番不真面目に書いた詩を、お待ちしています。

  • 浜江順子(はまえ・じゅんこ)

    明治大学文学部史学地理学科地理学専攻卒業。2009年、第5詩集『飛行する沈黙』(思潮社刊)で、第42回小熊秀雄賞受賞。2013年、第6詩集『闇の割れ目で』(思潮社刊)で、第9回日本詩歌句大賞受賞。2017年、第7詩集、『密室の惑星へ』で、第8回更科源藏文学賞受賞。「歴程」同人。「クロコダイル朗読会」主催(2023年で26回目、2011年より思潮社後援)

    抱負

    優れた詩には表現はいかなる方法であっても、どこかに必ず光があります。まばゆい光の場合もありますし、寡黙な少し控えめなにぶい光の場合もあります。天に放つ光もあるでしょうし、逆に地下深く潜っていく光もあるでしょう。ジグザグに複雑に交差した光もあるでしょう。言葉から行間から光を放ち、私の心に深く刺さってくる作品をお待ちしています。

  • 雪柳あうこ(ゆきやなぎ・あうこ)

    1981年長崎県生まれ。小説執筆等を経て2019年より詩作開始。第5回永瀬清子現代詩賞、第29回詩と思想新人賞、第2223回白鳥省吾賞(奨励賞・優秀賞)ほか。2021年、第一詩集『追伸、この先の地平より』(詩と思想新人賞叢書、土曜美術社出版販売)。2023年より女性詩人たちによる詩誌「LaVague」を主宰。詩誌「凪」同人。

    ■抱負

    数年前まで、わたしはこの欄の投稿者でした。投稿のボタンを押す時のかすかな逡巡、送り出す瞬間にわずかに震える指先の感触を、今でもありありと思い出せます。
    かつてこの投稿欄がわたしの詩を育んでくれたように、あなたにとってもこの場が詩を書き続ける一助となることを願って。送り出される詩が手を離れる際の揺らぎに寄り添うように、一篇一篇を読み解いていけたらと思います。一緒に一年を歩んで参りましょう。


第28期~31期(2023.1~2023.12)選者紹介

  • 北原千代(きたはら・ちよ)

    1954年京都府生まれ。大津市に育ち今も在住。既刊詩集は『ローカル列車を待ちながら』、『スピリトゥス』(いずれも土曜美術社出版販売)、『繭の家』、『真珠川 Barroco』(第67H氏賞)、『よしろう、かつき、なみ、うらら、』(いずれも思潮社)の5冊。エッセイ集『須賀敦子さんへ贈る花束』(思潮社)。個人誌「ばらいろ爪」発行。

    抱負

    最初の読み手のひとりとして、できるかぎり五感を澄ませ、作品のエッセンスに触れたいと思います。投稿をお待ちしています。

  • 根本正午(ねもと・しょうご)

    千葉県佐原市生まれシンガポール育ち。
    詩集『仮象の塔または九つにわかたれたあのひとの遺骸をさがす旅』(書肆山田)、合評会「読む会(仮)」所属。趣味は料理、ミニトマト育成、それから非中央集権的金融。

    抱負

    書くことと、制度に作品を評価されることには矛盾があります。その矛盾は「このわたし」にしか書けないものの評価を、自分のことをなにも知らない他人にゆだねることによって生じます。その一方で、自分の読者を新しく見つけるためには、制度たる日本語の海にまず作品を投じてみるほかありません。その相手が選者であれ、見知らぬ読者であれ、書き手は自分の力だけでは存在できず、ただただ他人の「読む」というたくさんの誤解によってのみ、初めて生まれるのだと書いてもいいかもしれません。けして届かないことばをもって、あなただけの不可能な読者を見つけてください。

  • 渡辺めぐみ(わたなべ・めぐみ)

    1965年東京生まれ。詩集に『ベイ・アン』(2001年、本詩集収録の一篇で第11回詩と思想新人賞受賞)土曜美術社出版販売、『光の果て』(2006年、萩原朔太郎生誕120年記念・前橋文学館賞受賞)、『内在地』(2010年、第21回日本詩人クラブ新人賞受賞)、『ルオーのキリストの涙まで』(2014年・第11回日本詩歌句大賞受賞)、『昼の岸』(2019年、高見順賞、日本詩人クラブ賞、現代詩人賞、小熊秀雄賞各候補)以上4冊共思潮社。2011年より世田谷文学賞詩部門選考委員。2021年より「詩と思想」書評委員。日本現代詩人会元理事(2011年~2015年2期及び2017年~2021年2期)及び元入会審査委員(2017年~2021年2期)。

    抱負

    女性詩誌「ラ・メール」、「詩と思想」、「現代詩手帖」などを活動拠点とする詩人達の詩集を沢山読んできました。どんなテーマ、作風、書法の詩であっても私自身の好みを殺してレベルの高い作品を求めて拝読致します。感動させてください。ああ、詩だなとため息をつきたくなるような詩をお待ち申し上げます。



  • 第24期~27期(2022.1~2022.12)選者紹介

    山田隆昭(やまだ・たかあき)

    1949年東京生まれ。東京都在住。
    詩集『鬼』(私家版)、『うしろめた屋』(土曜美術社出版販売・第47回H氏賞)、『座敷牢』(思潮社)『伝令』(砂子屋書房)ほか。詩誌「花」(編集委員会代表)、「地平線」(編集委員)、「歴程」自治労本部文芸賞「詩部門」選者。日本文藝家協会常務理事。元・文化庁文化審議会国語分科会委員。


    抱負

    どうしても書きたかった詩。私を上手に騙してくれる詩。多様な詩を受け入れることを基本に、詩を読む楽しさを味わいたいと思います。

  • 塚本敏雄(つかもと・としお)

    1959年茨城県生まれ。詩集に『花柩』(1993年思潮社)、『リーヴズ』(2001年思潮社)、『英語の授業』(2006年書肆山田)、『見晴らしのいいところまで』(2013年書肆山田)がある。他に、『Missing』(Chris Hale日英詩集。日本語パートを担当)。編著として、オープンマイク朗読会の記録集『ポエマホリックカフェ アニュアル2000』『同 2001』『同 2002』。詩誌「GATE」編集人。詩誌「歴程」「Zero」同人。


    抱負
    詩には、五感に直接的に訴えてくる力があります。つまり、優れた詩にはシビれます。そのような詩との出会いに期待しています。

  • 草間小鳥子(くさま・ことりこ)

    詩集に『あの日、水の森で』(土曜美術社出版販売)、小詩集『ビオトープ』(資生堂・花椿文庫)がある。アンソロジー『夢三十夜』『ショートフィルムズ』(いずれも学研プラス)にショートショート作品が収録されている。第27回詩と思想新人賞、第14回北日本児童文学賞最優秀賞受賞。詩と声と音のユニット「Poetic Mica Drops」としてライブ活動や映像制作も行っており、2021年、LINE NEWS VISIONよりポエトリーリーディングドラマ『今日、京都とミカと猫。』が配信された。


    抱負
    「評価されようと思うなよ。人は自分の想像力の範囲内に収まるものしか評価しない」自戒とともに、俳人・花田春兆さんの言葉を。時間と魂を削って書かれたであろう皆さまの作品と、誠心誠意向き合いたいと思っています。

第20期~23期(2021.1~2021.12)選者紹介

  • 片岡直子(かたおか・なおこ)

    1961年入間市生まれ。14歳から詩を描く。第一詩集『産後思春期症候群』(書肆山田)にて第46H氏賞受賞。詩集『素敵なともだち』『なにしてても』(以上書肆山田)『曖昧母音』『晩熟』(以上思潮社)、エッセイ集『おひさまのかぞえかた』(書肆山田)『ことしのなつやすみ』(港の人)、アンソロジーに『地上の歌声』(思潮社)『新しい風』(書肆青樹社)など、朗読CD『かんじゃうからね』(すてきなはんすう社)。他に、小説を4作、書評を16年間、詩やエッセイの講座を20年間担当しました。

    抱負

    私が詩だと思うもの…を、私が描けているか…というと必ずしもそうではないかも知れません。皆さんの、詩だと思うもの…を、最初は、広い空間で、最終段階では、じっと耳を澄ませて受け止め、解き放ち、お返ししてゆけたら……と思います。今、私も必要としている詩に遭遇する機会になりましたら幸いです。

  • 上手宰(かみて・おさむ)

    1948年東京都生まれ。千葉大学文理学部哲学科卒。千葉市在住。
    詩集に『空もまたひとつの部屋』(1975年・青磁社)、『星の火事』(1979年・版木舎、壺井繁治賞)、
    『追伸』(1988年・青磁社)、『夢の続き』(2004年・ジャンクション・ハーベスト)、
    『香る日』(2013年・ジャンクション・ハーベスト)、
    『しおり紐のしまい方』(2018年・版木舎、三好達治賞)。
    選詩集『上手宰詩集』(新・日本現代詩文庫56・土曜美術社出版販売)。同人誌『冊』編集人。詩人会議会員。

    抱負

    詩は愛されるためにこの世にやってくるので、立派さ、正しさ、博識などを基準にはしない予定です。
    愛さずにはいられない作品をお待ちしています。

  • 福田拓也(ふくだ・たくや)

    1963年東京生まれ。第32回現代詩手帖賞受賞。フランス20世紀の詩人ポール・エリュアールを研究、パリ大学博士。東洋大学法学部教授。前三田文学編集長(2016年春号~2017年冬号)。詩集に『砂地』(1998年、私家)、『死亡者』(1998年、七月堂)、『言語の子供たち』(1999年、七月堂)、『砂の歌』(2005年、思潮社)、『まだ言葉のない朝』(2014年、思潮社)、『倭人伝断片』(2017年、)思潮社)、『惑星のハウスダスト』(2018年、水声社)(以上二冊で歴程賞受賞)、評論に『尾形亀之助の詩』(2013年、思潮社)、『小林秀雄、骨と死骸の歌』(2015年、水声社)、『日本の起源』(2017年、水声社)、『エリュアールの自動記述』(2018年、水声社)などがある。詩誌「歴程」所属。歴程賞・歴程新鋭賞選考委員。

    抱負

    詩を作品として作り上げるという考えをまず捨てて下さい。まず書き始める、そうすると書く前には思いつきもしなかった言葉や発想が現われる、そのような発見、あるいは出来事との遭遇の過程が書かれたものが詩ではないでしょうか。詩についての様々な知識や先入見があって書き始めるわけですが、書く過程でそのようなものを裏切る形で予想もしていなかった何かが現われる、そのような経験の書かれたものであれば、作品としてまとまっていなくても詩であると考えます。わけのわからない、得体の知れないテクストの届けられるのを待っています!


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