日本現代詩人会とは

この会は日本の詩人の権益を団体的に守り、現代詩の普及発展のために協力し、国際的活動を推進し、詩人相互の親睦をはかることを目的としています。


  • 第70回H氏賞
    髙塚謙太郎

  • 第38回現代詩人賞
    野村喜和夫

  • 黒岩 隆会長

  • 公益信託代表
    以倉紘平

詩投稿結果発表

投稿数447作、投稿者266人。多くの方にご投稿いただきありがとうございました。詩投稿第19期(10-12月)の選評および入選作をご紹介いたします。
またトップページに入選作を何回かに分けて、縦書き表示にて順次公開していきます。

詩投稿

H氏賞受賞者や日本現代詩人会の会員たちが入選作を選び選評いたします。

1期一人3篇までの投稿で、3ヶ月毎に選考し、入選作を選評とともに公開します。

第20期~23期選者(2021.1~2021.12)
・片岡直子氏

・上手宰氏
・福田拓也氏

詳しくは投稿規定をご参照ください。皆様のご投稿をお待ちします。

  • 【速報】第71回H氏賞、第39回現代詩人賞各候補詩集、選考委員を発表しました。(詳細は下記)
  • 【英語版公開】当HPの英語版を公開しました。
  • HP現代詩投稿欄 第19期選考結果・選評を発表しました。

2021年2月6日(土)の理事会において、投票管理委員会立ち合いの上、第71回H氏賞、第39回現代詩人賞の会員投票の開票を行いました。その結果を同日開催された両選考委員会に申し送りました。

71回(2021年度)H氏賞候補詩集発表

第一次選考委員会が2021年2月6日に開かれ、第71回H氏賞候補詩集が次の通り決定しました。

【会員投票】

谷口鳥子『とろりと』(金雀枝舎)13

塩嵜緑『庭園考』(書肆山田)11

青木由弥子『しのばず』(土曜美術社出版販売)10票

岩下祥子『うさぎ飼い』(石風社)9票

草間小鳥子『あの日、水の森で』(土曜美術社出版販売)9票

高橋達矢『からだを洗っていると』(思潮社)6票

萩野なつみ『トレモロ』(七月堂)6票

神尾加代子『ちぐら とうとう』(栃木文化社)5票

宿久理花子『here』(七月堂)5票

冨岡悦子『反暴力考』(響文社)5票

野田順子『あの夏は金色と緑と水色だった』(空とぶキリン社)5票

夏目ゆき『まがたま産み』(潮流出版社)5票

峯尾博子『不時着』(思潮社)5票

やまもとさいみ『夢の途中』(土曜美術社出版販売)5票

※次点なし

【委員推薦】

石松佳『針葉樹林』(思潮社)

海東セラ『ドールハウス』(思潮社)

生駒正朗『春と豚』(書肆山田)

【選考委員=敬称略】(◎選考委員長)

◎秋亜綺羅 長田典子 高山利三郎

塚本敏雄 松尾真由美 森水陽一郎

和田まさ子

◆第二次選考委員会

2021年3月6日(土)

受賞詩集決定


39回(2021年度)現代詩人賞候補詩集発表

第一次選考委員会が2021年2月6日に開かれ、第39回現代詩人賞候補詩集が次の通り決定しました。

【会員投票】

岡隆夫『吉備王国盛衰の賦』(砂子屋書房) 15

武子和幸『モイライの眼差し』(土曜美術社出版販売)14

長嶋南子『海馬に乗って』(空とぶキリン社)12票

小笠原茂介『幻の白鳥』(思潮社)11

沢田敏子『一通の配達不能郵便がわたしを呼んだ』(編集工房ノア)10

池田瑛子『星表の地図』(思潮社)9票

高橋次夫『祷りへの旅』(土曜美術社出版販売)7票

斎藤恵子『熾火をむなうちにしずめ』(思潮社)6票

岬多可子『あかるい水になるように』(書肆山田)6票

※次点なし

【委員推薦】

秋山基夫『シリウス文書』(思潮社)

鈴木ユリイカ『サイードから風が吹いてくると』(書肆侃侃房)

【選考委員=敬称略】(◎選考委員長)

杉本真維子 鈴木良一 鈴村和成 新延拳

◎水島英己 三田洋 吉野令子

◆第二次選考委員会

2021年3月6日(土)

受賞詩集決定

 

 

日本の詩祭2019・詩集賞の朗読

「詩投稿 第19期」入選作品紹介
Topページに入選作を順次公開します。

池田伊万里「出発」

 

繕うことなどないよ
果実という名の橋
怯えるだろうと思う
散らばっていく心が砂地のように乾いていく

  小雨  手触  萎びた謂れのための

            目が醒めるとわたしは肉を失っていた。
            欠けたものは指かそれとも腕か、あるい
            は掘進めるほどにぬるくなっていく血
            のような顛末。誰も来ないよと手渡され
            た鍵で開く扉を探すのか、途方に暮れた
            皮膚のあらゆる地点にめこんでいく粒
            鉄のような怒

いったん止まるのだよ
橋という名の賽
悔しいだろうと思う
なぞ続けるのだろうか
ばかが烟って霧のように立ち込めていく

  風音  静けさ  綻ぶ思惑のための

            まだ脚はあるのだろうか。それが道であ
            ろうが痕であろうが、走らせた声は震え
            ながら前方を照らしていく。焦げついた
            憐憫で熱されて溶けていく空を担がされ、
            もう進めないとやめた呼吸に集る蟻のよ
            うな悲しみ、

賽という名の数式
数式という名の五線譜
五線譜という名のやめてくれやめてくれやめてくれ、でないと抱え
きれなくなってしまう、

  糸  移ろい  遠い昨日のための

 結び目 たゆたい 途切れぬ明日のための

環  揺らめき  廻る命のための

差し出すつもでいた。それでいいと思っていた。鍵を使わずに蹴倒
した扉、あふれた一匙の比喩で濁る水を飲み下し、自力で澄み渡ら
せた空の荷を下ろしてやっと繋いだ呼吸。果実が熟れる前にこの橋を
渡るのだと、まだ間に合うと賽の目を塗潰して、ほどかれていく数
式が奏でる音をひたすら五線譜に書き留めていく、
差し出すつもでいたのだと、
それでも胸が震えると、
わたしはわたしであったのだと、
そして今始まると、

  夕映え  白砂  まるで旅路のような

課したものなどないよ
ようやく形になったのだ
嬉しかったんだろうと思う
信じることができるだろう
遠い銃声に命を言祝がれた出発の日に

ヨクト「彼は規則正しい生活をおくっていた」


彼は規則正しい生活をおくっていた

雨の日も暑い日も風の日も雪の日も
毎朝日の出まえに時計台にとうちゃくし
はしごをのぼり機械室でハンドルをまわし
昼の時を守り日の入り後に家にもどった

彼がハンドルをまわすと東の地平で待つ太陽が顔をだす
おなじ力でまわし続けると六十数えるたびに太陽は十五度すすむ
雲で太陽がみえなくとも太陽は雲のうえにあり
静かにうつろうことを彼は知っている

彼がハンドルをまわすと歯車がうごく
時計針が正時とかさなるたびに
バレルのピンがキーをおしはなちハンマーが鐘をうち
カリヨンのねが街に時をしらせる

その日さいごの一回転をまわしおわり
太陽が西の水平にかくれたことをみとどけ
耳に手をあて、鐘の余韻がきこえなくなると
彼は油をさし歯車止めをかけ
背広のほこりをはらい帽子をなおし帰路につく

彼はくる日もくる日も家と時計台をおうふくした
家のある丘から野の道をふみ川をわたり
石段をのぼり石畳を何度もまがり
時計台の木の扉を彼だけがもつ鍵であける
そして同じようにもどっていく

ある暮れがた、家のてまえの道ばたにうなだれた少年と
その肩にマントをかけて抱く少女がすわりこんでいた
お星さまがほしいとないているの

彼は香る菩提樹の木にのぼり星空へ手をのばし
隅で青く輝く小さな星を、ひとつはずした
一等星にしようかまよったが、全天に二十一しかなく
旅人や渡り鳥が困るとおもったからだ

やがて彼は結婚し子は独立し孫をもった
幸せな毎日、太陽は季節を順にめぐらせ
雷の日も吹雪の日もカリヨンはうたいつづけた

彼が、遅れてきた妻とともに菩提樹の下でねむり
さらに数えきれない時がながれた

時代がかわり、街は空からふる火で焼かれ捨てられた
いまはときおり、羊飼いが羊をおってやってくるだけだ

それでも太陽はこの地をてらし、カリヨンが時をつげる
あの少年と少女に導かれ、天にのぼった彼が
妻や子に見守られ、ハンドルをまわし続けているからだ

さあ、おしまい
おやすみ
あしたは、夜時計と彼女のお話ししてね

微笑んでうなずきかえすと
子はもう、寝息をたてていた

研究活動

詩界ニュース
詩界ニュース (2021年1月1日受まで)最終更新日 2021/2/5
催し・イベント
各地の声――近江詩人会の現在最終更新日 2021/2/6

日本現代詩人会刊行本


  • 日本現代詩人会/七〇周年記念アンソロジー

  • 国際交流ゼミナール

  • 現代詩2020

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